ワイルドリフト リアルトーク - 2021年3月

今後の数か月間に予定しているマッチメイキングやラグをめぐる取り組みについて、ゲームディレクターのAlan “Mirross” Mooreが語ります。


皆さん、こんにちは!

これまで皆さんとお話しする機会がありませんでしたので、この場を借りてご挨拶させてください!

私はAlan “Mirross” Moore──ワイルドリフトのゲーム開発を率いているゲームディレクターです。お馴染みのMichael “Paladin” Chow、Brian “FeralPony” Feeney、Christina “ObiWunKenobi” Wunといったメンバーと一緒に、ワイルドリフトのあらゆるチームと連携しつつ、プレイヤーの総合的なゲーム体験を管理しています。

地域別オープンベータは今後も続くわけですから、何を優先して開発を行っているか、皆さんにお伝えしておくべきだと考えました。そこで、私たちが最も開発に時間を費やしている部分についてご説明したいと思います。もちろん、その他にも取り組んでいるものはありますが、今回は重要なものをいくつかピックアップしています。


重大な問題への対処

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皆さんの中にがっかりするような体験をされた方がいることは把握しています。現在は、以下の項目を優先事項として対処しています。

マッチメイキング

マッチメイキングは私たちが時間をかけて、継続的に調整を行っている領域ですが、特に注力しているのが、同じ試合に参加しているプレイヤー間でランクの開きを少なくすることです。ランクが異なっていても、マッチメイキングレート(通称MMR。試合を組むために裏で作動しているシステム)が同じくらいの値になっていれば、ある程度の開きは許容範囲内だと考えていますが、今後も試合がより公正なものになるよう取り組んでいくつもりです。私たちの目標は、プレイヤー間のティアが2つ以上(例:シルバーからゴールドまで)開いた試合が、皆無ではないにせよ、滅多に組まれなくすることです。

ワイルドリフトのマッチメイキングを健全に保つために、以下の取り組みを行っています。

  1. 試合が公正なものになるよう、チーム内、そしてチーム間の技術レベルを対等に保つ
  2. プレイヤーが試合にすぐ参加できるよう、マッチメイキングにかかる時間を短く保つ
  3. コミュニケーションが取りやすく、遅延時間が短くなるよう、物理的に距離が近いプレイヤー同士で試合を組む
  4. (進行中)自分の得意なポジションをプレイできる、また新しいポジション試せるように、試合におけるポジションの選択肢を増やす

とはいえ、これらは簡略化されたバージョンです。現実には、裏で多くのミニシステムが稼働し、時刻やキューの人口なども変化し続けており、それらを念頭に置いて試合を組まなくてはなりません。ですから、上記の項目に変更を加える際は、慎重に作業を進める必要があるのです。ある領域で少し最適化を行うだけでも、別の領域での大きな変更につながる可能性がありますので。

プレイヤーが試合に参加する際の楽しく、素早く、そして公正なプロセスを維持するためには、上に挙げた4つの側面で常にバランスを取らなくてはなりません。今までのところ、ランクの開きを少なくすることにはある程度成功しており、ティアが2つ以上離れたプレイヤーが同じ試合に参加するケースは少なくなったはずです。とはいえ、完全に起こらないわけではありません。上記の他の要素に影響を及ぼさない範囲で、ランク差の縮小を継続するとともに、高スキルレベル帯での長い対戦待ち時間を短縮できるよう今後も取り組んでいくつもりです。

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ネットワークの遅延

ラグの発生は最悪です。せっかくの手に汗握る試合でも、ストレスが溜まるだけになってしまいます。試合中、Ping値が常に高い、また急に上昇したという経験のあるプレイヤーはあまりにも多く、現在さらなる改善に向けて取り組んでいます。遅延が発生する原因は、地域によって多岐にわたります。プレイしているエリアによっても変わりますし、インターネットのサービスプロバイダーやローカルネットワークの影響も受けます。そのため、それぞれの状況を調査し、画一的な修正を適用することは難しいのです。そこで、遅延についてはターゲットを絞った改善を多く行っています。

現在私たちは、数多くの最適化作業を検討しています。中には特定の地域に限定されたものもあれば、もっと広範囲に適用されるものもあります。その一環としては、適切と思われる場所での新サーバー立ち上げ、プレイヤーの接続先サーバーを決定するバックエンドロジックの改善、サービスプロバイダーとの連携による回線ルートの最適化などが挙げられます。

修正のための優先順位を付ける前に、現在も調査中の不具合がいくつかあります──一部のプレイヤーが経験している、一時的なPing値の急上昇などがそうです。

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チート行為

まずはっきりさせておきます。ワイルドリフトにチーターの居場所はありません(あなたがツイステッド・フェイトであれば話は別ですが)。チートとの戦いはイタチごっこのようなものではありますが、チーター、チート行為、そして不正なツールを作るプログラマーに対処するため、見えない部分で懸命に対処しています。検知方法や取り組みの内容について、あまり多くの情報を漏らすことは避けたいため、この話題を頻繁に取り上げることはできませんのでご了承ください。なお、ワイルドリフトでチート行為を検出されたプレイヤーは、永久的にゲームへのアクセスが禁止されます。


新コンテンツ

問題の対処に人員の大半を割いてはいますが、ゲームにはいつも新鮮なプレイ要素を用意しておきたいと考えています!以下は現在チームが取り組んでいる内容です。

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新たな地域でのリリース

目下の最優先事項は、このゲームをできるだけ多くの人がプレイできるようにすることです。新しい地域でゲームをリリースするには、開発、エンジニアリング、パブリッシング、ローカリゼーションなど幾多の部門をまたぎ、世界中の大勢のライアターによる多大な努力が必要となります。これまでに、たくさんの地域でオープンベータを立ち上げてきたことにより、ここ数か月で多くのプロセスが洗練され、信頼できるものになっています。とはいえ、リリースのたびにチームとパイプラインは新たな課題と制約に挑まなくてはなりません。現在も南北アメリカでのリリースに向けた作業は進行中です。

チャンピオン

チャンピオンはワイルドリフトの土台となるコンテンツだと考えています。すべてのチャンピオンが使っていて楽しく、ユニークかつハイクオリティー、そしてPC版LoLでのプレイと同じように本格的であるべきです。私たちはチャンピオンを実装する前に、かなりの時間をかけて開発とテストを行っていますが、2021年は平均して月に2体のチャンピオンをリリースしていく予定です。大がかりなバランス調整を行う機会が限られていることを考慮すると、ゲームバランスも大きな課題であると考えています。

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大舞台

最後になりますが、私たちは年間を通して一種の「大舞台」に向けた準備に多くの時間を費やしています。「大舞台」と言いましたが、これは数多くの機能を実装する大型パッチの形を取ることもあれば(パッチ2.2をお楽しみに!)、「ヨードル探検隊」や「月の聖獣」のような大規模イベント、PC版LoLを始めとするLoLのエコシステム全体を巻き込んだ、さらに大きな形を取ることもあります。


今後の予定

今後もワイルドリフトをめぐる状況について情報を共有していきますので、SNSを通じて引き続きフィードバックをお送りください。バグやサーバーの問題が発生した場合は、プレイヤーサポートにレポートを送信し、情報収集のご協力お願いします。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

Mirross