ワイルドリフト/dev: Ranked v1.0
こんにちは!「ワイルドリフト」チームでゲームデザイナーを務めているEd “MartianSpider” Knappです。今回は、本作におけるランク戦のシステムと仕様について、私たちが決断した様々ことについてお話ししようと思います。本作は「リーグ・オブ・レジェンド」の魅力をそのまま受け継いだシステムとなっていますが、そこへモバイルMOBAプレイヤーの皆さんのニーズやご意見をうまく取り入れることを目指しています。
ランク戦の仕組みは?
まずは、最近お届けしたこちらの/dev diaryをご覧ください: https://www.youtube.com/watch?v=a1-HbY1Uizo#t=1m09s
まとめると、概要は以下の通り:
- ティアはPC版リーグ・オブ・レジェンド(LoL)と同じ(アイアン~チャレンジャー)です。
- しかし実力を考慮して、プラチナとダイヤモンドの間に新しく「エメラルド」が追加されます。
- 試合に勝利すると、「ランクマーク」を獲得でき、敗北すると失うことになります。
- 昇格するには一定数のマークが必要となり、ティアが低いほど必要となるマークの数量は少ないです。
- ダイヤモンドおよびそれ以上のティアでは、「ヴィクトリーポイント」を用いたシステムへ移行します(PC版LoLのリーグポイント「LP」と似たシステム)。
- ダイヤモンドより下のティアでは、試合中のプレイ内容に応じて「ランクフォーティチュード(敗北時のランクマークの喪失を防ぐもの)」を獲得できます。
- ランク戦には1~3人または5人で参加可能で、プレイヤーの実力やプリメイドのグループ人数を考慮してマッチメイキングが行われます。
ランク戦における私たちの目標は、新規プレイヤーが参入しやすい環境をつくり、新たなプラットフォームでのプレイに伴うストレス要素を削減し、そしてフレンドと一緒に遊びやすいものにしつつ新規タイトルとして求められるニーズをしっかりと満たすことです。
変更のない部分は?
モバイル版およびコンソール版において、「リーグ・オブ・レジェンド」の魅力をしっかりと残しつつ、白熱した対戦を楽しめるゲームにすることを目標にしています:
- 競技性を最高水準に保つ
- LoLで味わってきたようなエキサイティングな瞬間を楽しめるようにする
- 記憶に残るような最高のシーンを生み出せるようにする
ランク戦のシステムについてはすでに皆さんからフィードバックをいただいており、今回はその中からいくつか質問にお答えしていきます!
ドラフトピック、バン、ポジション選択
新規プレイヤーの皆さんはおそらく、ランク戦がドラフトモードから始まることに驚くでしょう。ドラフトピックを導入することで、ワイルドリフトにおけるランク戦に対する期待感が高まるはずです。そしてランク昇格を目指す戦いに、より一貫した競技性がもたらされることでしょう。
ポジション選択の代わりにマッチメイク機能の最適化を行い、出来るだけ各自が好きなポジションでプレイできるようにしました。内部的にプレイヤーのポジションが常にチェックされ、異なるポジションのプレイヤーたちでチームが構成されます。「ワイルドリフト」では、いかに早くゲームを開始できるかが極めて重要です。しかし現行のマッチメイクシステムに不備があれば、今後さらに調整を行い、それぞれが希望するポジションでプレイできるようにいたします。
現状では、チャンピオンのバンはできなくなっています。チャンピオンの数がまだまだ少ないため、現時点でこのシステムを導入してしまうとゲームの楽しさ・競技性がともに損なわれてしまうと判断しました。チャンピオンが十分に揃う今後のシーズンでは、バンを導入できると思います!
ランクマーク
「ワイルドリフト」では、ランクマークによって進行度が示されます。あとどれくらいで昇格できるかが一目で分かるアイコンであり、この手のジャンルを長くプレイしている方々にとってはお馴染みと言えるでしょう。また、「全体の中で自分がどのあたりにいるか」ではなく、あくまで「自身の進行度」に集中できるようにするのが、このランクマークの役割です。このランクマークによって、一つひとつの勝利に大きな達成感を持たせつつ、「あと3勝で昇格できる」といった具合に明確な目標を立てやすくすることが狙いです。
一方で、高ティアに到達したプレイヤーなら、ランキングを実装してほしいと思うことでしょう。そこで、ダイヤモンドからはヴィクトリーポイント(VP)システムへ移行するようにしました。このシステムでは、勝率0.3%の差が大きく命運を分けることもあります。高ティアにおけるランク戦については、また後日お話しします。書きたいことが山ほどありますが、ひとまずまた今度!
シングルキューおよびトリオ
ランク戦におけるパーティー人数に関して、プレイヤーの皆さんからたくさんお問い合わせをいただいております。これまで、いくつかの競技キューにおいてプリメイドグループが持つアドバンテージがあまり発揮されないケースがありました。この点に関しては改善に取り組んでいます。
ランクキューを1種類だけ(ソロ/デュオとフレックスに対し)にしたことについてですが、モバイル版は独特なプラットフォームであるため、現実世界の友人とプレイする際に伴う様々な障害を取り除きたいと考えています。プレイヤーが「新しくできた友人とプレイしたいけど、キューで無駄に待たされたくない」と思ってしまうような状況は避けなければなりません。そこで、「ワイルドリフト」のランク戦は1つのキューで行われるようにしました。つまり、ランクの記録も1シーズンにつき1つとなります。
もちろん、「それじゃソロプレイヤーには不利だ!」と考える方々もいるでしょう。これは私たちにも重要な問題です。解決策としては、ソロ、デュオ、トリオおよび5人のプリメイドのいずれもエントリーポイントは同一ですが、内部的には別々にマッチメイクを行います。
まず、5人プリメイドのチームは常に同じく5人プリメイドのチームとマッチングします。ソロ~トリオが混在するチームに関しては、同等の戦力のチームとマッチングされます。つまりほとんどのケースにおいてマッチメイクは、 1-1-1-1-1 vs 1-1-1-1-1、2-2-1 vs 2-2-1、3-2 vs 3-2などになります。上記が当てはまらないケースにおいては、人数の多いプリメイドグループに対し、ランクが上のプレイヤーをマッチングさせることでバランスを調整します。こうしたシステムによって、ソロで戦うプレイヤーにとっても5人組のチームにとっても、試合がフェアなものになることを望んでいます。
最後に
いかがでしたでしょうか!「ワイルドリフト」のランク戦を楽しみにお待ちください。もちろん、まだまだ意見はあると思いますので、ぜひお聞かせください。現在も地域別クローズドベータを通じ、現行のシステムの適切性に関してたくさんのご意見をいただいておりますが、開発はまだまだ初期段階です。今後も開発を続け、ワイルドリフトを存分に楽しんでいただけるよう、力を合わせて取り組んでまいります。ご感想等あれば、ぜひお寄せください!
ワイルドリフトのランクシステムの詳細はこちらからご覧ください。