/dev: パッチ2.3のルーンアップデート

パッチ2.3でルーンにアップデートが行われ、試合前の準備から選択肢が広がります。

皆さん、こんにちは!Mike “RogueFool” Breeseが、まもなくパッチ2.3で導入されるルーンのアップデートについてお話しします。前回の投稿でワイルドリフトのルーンにアップデートを行い、各ルーンの長所と弱点を明確にするとお伝えしていました。

ルーンについて

ルーンシステムは試合の序盤に適応できるように試合前にチャンピオンとプレイスタイルをカスタマイズするためのものです。それとは逆に、アイテムは試合を通して適応して進化するための手段です。

詳しい説明に入る前に、変更の指針となった主な目標をいくつか共有したいと思います。

  • ルーンの選択肢の構造を改善する。各ルーンにそれぞれの使い道を用意して、活用できる状況を明確に区別する。特定のチャンピオン向きのルーンが存在することは構わないものの、それでも特定のトリッキーなレーンの状況においては別のルーンを選択する余地を生み出す。
  • 同種の選択肢と比較した際に、強過ぎるものとそうでないもののバランスを再調整する。
  • 用途の幅が狭くて価値が分かりにくいルーンはリワークする。
  • 複雑にし過ぎないようにする。ルーンの合計数は増やさず、既存のルーンに調整を行うか、新たなものと入れ替える。

キーストーンルーン

キーストーンルーン(プレイスタイルの方向性を決めるメインのルーン)は基本的には良いバランスが取れています。チャンピオンクラスごとに2~3種類の有効なキーストーンの選択肢が用意されているべきで、チャンピオンごとに同様の選択肢を用意するのが理想的です。

しかし、十分に活躍できていないキーストーンが2つ存在します。そこでひとつは入れ替え、もうひとつは作り直します。

「ねこばば」を「フェイズラッシュ」と入れ替え(瞬間的な機動力)

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[削除] ねこばば:スキル使用後、次に敵チャンピオンにスキルまたは通常攻撃が命中したときにランダムなアイテムの効果を獲得。

[NEW] フェイズラッシュ:3秒以内に敵チャンピオンを個別のスキルか通常攻撃で3回攻撃すると、移動速度とスロウ耐性が短時間だけ大幅に増加する。

「ねこばば」はどのチャンピオンともシナジー効果が薄く、上手く活用することも難しくなっています。すべてのルーンが均等に使われるようにするのは難しいかもしれませんが、「ねこばば」は他のキーストーンと比べてピック率が遥かに低くなっています(0.5%)。状況に応じて優れたプレイヤーがビッグプレイを生み出せるキーストーンは素晴らしいものだと思うので、このルーンを、それほど複雑ではない、「フェイズラッシュ」と入れ替えます。

「フェイズラッシュ」はPC版LoLのルーンでもあり、敵チャンピオンに3回攻撃を行うたびに、少しの間だけ移動速度が増加してスロウ耐性を獲得します。ガリオで対象に追いつきたいときや、オレリオン・ソルで一撃離脱の攻撃を行いたいときには、このルーンがうってつけです。

「生命の泉」のリワーク(チーム回復)

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パッチ2.3以前:敵チャンピオンに移動阻害効果を付与するとマークを付与する。マークしたチャンピオンを攻撃した味方は時間をかけて体力が回復する。

パッチ2.3以降:敵チャンピオンを通常攻撃かスキルで攻撃するとマークを付与する。自分または味方がマークしたチャンピオンにダメージを与えると、自分と味方の両方の体力が回復する。この効果は同じ味方ではマークごとに1回しか発動しない。

現在の「生命の泉」は用途の幅が少し狭く、利用価値が乏しくなっているため、マークを付与する手段を増やすことで、より多くのチャンピオンが活用できるようにします。変更後はダメージを与えるだけでマークを付与できるようになり、味方は対象を何度も攻撃する必要はなく、ダメージを1回与えるだけで効果を発動できます。

覇道ルーン

これらのルーンは火力を高めるためのものであり、状況に応じてその役目を十分に果たせているため、大きな調整は行いません。一部の少し強過ぎるものや弱過ぎるものには小規模なバランス調整を行っていきます。

不滅ルーン

不滅ルーンは防御力を高めるためのものですが、効果が重複するものが多く、状況に応じて使い分けられると言えるほど用途の違いが明確ではありません。これを改善するため、一部の既存ルーンに調整を行って、よりニッチな魅力を高めます。

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「バックボーン」を「ボーンアーマー」と入れ替え(対コンボ)

[削除] バックボーン:増加物理防御または増加魔法防御を獲得。少ない方のステータスが増加する。

[NEW] ボーンアーマー:チャンピオンからダメージを受けると、その後チャンピオンから受ける3回のスキルおよび通常攻撃のダメージが軽減される。

「バックボーン」は自分が必要としない防御ステータスを増加させることが多く、効果が分かりにくくなっていました。レーン戦でヤスオを相手にするなら、序盤に物理防御を高めるでしょうが、その場合、このルーンは魔法防御を増加させてしまいます。これを「ボーンアーマー」と置き換えることで、このスロットで対面相手のコンボを受けても生き延びることが可能なルーンの選択肢を提供します。

「自動回復」を「息継ぎ」と入れ替え(対ポーク)

[削除] 自動回復: 一定時間ごとに減少体力または減少マナの割合が少ない方が回復する。

[NEW] 息継ぎ:体力自動回復量が増加する。また、敵チャンピオンからダメージを受けると、時間をかけて減少体力の一部を回復する。近接攻撃チャンピオンは効果が2倍になる。

「自動回復」は不滅ルーンのようには感じられない上に、マナ不足を解消したいときに、これを選ぶべきか「マナフローバンド」を選ぶべきかが不明瞭でした。マナ回復効果を削除すれば、“マナのために存在する”ルーンである「マナフローバンド」との違いが明確になります。

そこで、このルーンをレーン戦でのダメージに耐えたいときにうってつけのルーンである「息継ぎ」と入れ替えます。体力自動回復量が増加することに変わりはありませんが、今後はダメージを受けたあとにも体力自動回復量が増加するようになります。

「精霊と歩む者」を「アダプティブ甲皮」と入れ替え(耐久力)

[削除] 精霊と歩む者:最大体力とスロウ耐性が増加する。

[NEW] アダプティブ甲皮:最大体力が増加し、体力が50%未満になると防御力が増加する。

「精霊と歩む者」のスロウ耐性は効果を感じにくく、このルーンは体力増加目的のみで利用されていました。そこで「アダプティブ甲皮」を導入します。このルーンでも体力が増加しますが、スロウ耐性ではなく体力低下時の際どい瞬間に防御力を高められるようになります。

「心身調整」を強化(時間経過で物理防御/魔法防御が増加)

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パッチ2.3以前:試合開始から5分経過後に物理防御と魔法防御が8増加する。

パッチ2.3以降:試合開始から5分経過後に物理防御と魔法防御が8増加する。その後は2分経過するごとに物理防御と魔法防御が2増加する。

「心身調整」は少し弱かったものの、用途は明確でした。なので試合が進むごとに得られる効果を増加させて、このルーンの効果をさらに高めます。

天啓ルーン

これらのルーンはプレイスタイルを変化させるためのものであり、その役目は十分に果たせていますが、調整の余地があるルーンが2つ存在します。

「黒幕」を弱体化(オブジェクト、ゴールド)

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パッチ2.3以前:エピックモンスターおよびタワーに10%の追加確定ダメージを与えるこれらのオブジェクトからキルまたはアシストを得ると追加で100ゴールドと500 XPを獲得する。

パッチ2.3以降:エピックモンスターに10%の追加確定ダメージを与え、タワーには10%の追加ダメージ(アダプティブ)を与える。これらのオブジェクトからキルまたはアシストを得ると追加で120ゴールドを獲得する。

「黒幕」は追加経験値を獲得できるという隠されたパワーがあったことから、他の天啓ルーンよりも価値が高くなっていました。タワーへのダメージを確定ダメージからアダプティブダメージに変え、ゴールド報酬を増加して、経験値ボーナスは削除します。

「甘党」を強化(ハニーフルーツ、ゴールド)

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パッチ2.3以前:ハニーフルーツの回復効果が増加。フルーツ1つごとに追加ゴールドを獲得。

パッチ2.3以降:ハニーフルーツの回復効果が増加。自分または周囲の味方がハニーフルーツを食べた際に、フルーツ1つごとに追加ゴールドを獲得。

「甘党」はとても面白いルーンです…あなたがおやつを探しているサポートでない限りは。「甘党」に細かな調整を行って、自分または周囲の味方がフルーツを食べるとゴールドを獲得できるようになります。これによって、サポートのあなたは体力を回復したくて、味方のマークスマンはゴールドが欲しいというような状況でも、あなたが遠慮なくフルーツを食べられるようになります。

ルーンでワイルドに

以上のルーンが与える影響を今後も注意深く監視し、必要に応じて調整を行っていきます。フィードバックも募集していますので、皆さんの考えやプレイした感想についてお聞かせください!

今回は以上です。今後のパッチではクリティカルアイテムのアップデートをお届けする予定です。さらに他の役割にも“サポート”を提供し、現在のアイテムプールのギャップを“回復”させるように補う予定です。